屋根の葺き替え工事とは?費用相場から工程・メリットデメリットを解説

屋根の葺き替え工事を検討する際、ほとんどの方が初めてです。
だからこそ工事のイメージやわからないことが多いですよね。

実は、葺き替え工事の平均的な金額は、120万円~250万円と非常に幅があります。

それは、新しく葺く屋根材の種類、屋根の大きさ、屋根形状の種類、さらに、オプション工事有無(雨樋交換など)があるからです。

この記事では、屋根の葺き替えとは?からどれぐらいの費用が掛かるのか解説していきます。

屋根の葺き替え(ふきかえ)工事とは?

葺き替え工事とは、瓦やスレート、金属など現在の葺かれている屋根材を取り外して、新しい屋根材に交換する工事のことを言います。

屋根の葺き替え=屋根材の交換ですが、屋根を全部交換するという意味ではありません。

屋根は外から見えている瓦やスレートなどの屋根材の下に、下葺き材(防水シート:ルーフィング)、下地材(野地板)、垂木(野地板を支える木)があり、これらを全部ひっくるめて屋根と呼ばれます。
工事は、高所作業ですので、まず足場を設置します。

そして現在葺かれている屋根材(瓦、スレート、板金)の取り外しを行います。
この際にかなり劣化は進んでいますが、下葺き材(防水シート:ルーフィング)、下地材(野地板)の取り外しは行いません。

現状の下葺き材(防水シート:ルーフィング)の上に、新しい下葺き材(防水シート:ルーフィング)を敷き、その上に新しい屋根材を軒部分から敷き詰めていきます。
どんな屋根材の場合でも、雨水は屋根の上から下、つまり棟から軒に向かって流れます。
屋根材の重なり部分から水が入ってこないようにするために、一番下の軒部分から必ず敷き詰めていき、重なっている部分が上になるようにします。
下地材(野地板)の劣化が進んでしまっている場合は、現状の下葺き材(防水シート:ルーフィング)の上に、新しい下地材(野地板)、新しい下葺き材(防水シート:ルーフィング)を張ることもあります。
これを下地材である野地板を追加で張ることから、増し張りと呼びます。

現状の下地材(野地板)がかなり劣化が進み腐食や傷みがひどく、増し張りでも対処が難しい場合は、下地材(野地板)まで取り外し、新しい下地材(野地板)を張り、その上に下葺き材(防水シート:ルーフィング)、新しい屋根材を敷き詰めることになります。

屋根材別の種類と葺き替えの時期は?

屋根材 葺き替え時期の目安
50年以上(半永久)
金属屋根(ガルバリウム鋼板など) 30年
スレート(コロニアル・カラーベスト) 20-25年
アスファルトシングル 20-25年

上記の表に記載したものは、あくまでも目安であって、必ずということではありません。
ですので、年数というよりも、下記の項目を目安にする方がタイミングとして適しているでしょう。

・長年の経年劣化や飛来物によって
・全体的にひび割れが起きている
・破損している
・錆びが酷く穴が空いて来ている

このままではいずれ雨漏りの危険がある、もしくは既に雨漏りしているという状態が、葺き替えのタイミングです。葺き替えの他に、スレート屋根の場合は、金属屋根のを被せるカバー工法もあります。

屋根葺き替え工事の相場

屋根葺き替え工事の相場は120~150万円

葺き替え工事の平均的な金額は、120万円~250万円と非常に幅があります。

それは、新しく葺く屋根材の種類、屋根の大きさ、屋根形状の種類、さらに、オプション工事有無(雨樋交換など)があるからです。

工事費用の内訳

 

 

 

 

 

施工内容 施工単価
屋根の撤去費用 2000~3000円
(アスベスト処理費 30000~85000円
下地補修 2500~4000円
防水シート 500~1500円
足場費用 700~1500円
新屋根素材(瓦) 8000~15000円
新屋根材(ガルバリウム鋼板) 6500~8000円
新屋根材(スレ―ト) 5000~7000円
新屋根材(アスファルトシングル) 8000~7000円
棟板金の取り換え 3500~4500円

屋根工事業者から見積もりが出てくると、内訳も気になってくるとは思います。
見積書の内訳の書き方、項目の書き方は各社ばらばらですのであくまでも目安としてみる事をお勧めします。

屋根材もそれぞれの中でグレード(耐久性、防錆度、塗膜の高さ)があり、工事代も屋根形状が複雑になれば、その分加工の手間と時間が掛かります。
一つ一つ細かく見ていくよりも、2、3社見積もりを取ってみて、全体で比較をすることをオススメします。

屋根葺き替えのメリット

余計な出費を抑えられる

全く新しい屋根材に変わったことで、寿命がリセットされます。
一部分だけの補修の場合、金額は抑えられますが、経年劣化は屋根全体に出ている中で、ある箇所がわかりやすく修繕が必要と出てきているだけですので、近い将来また別の箇所も必要となってくることがほとんどです。
飛来物があり、その部分だけ破損しているということがない限り、全体の葺き替えをすることによって、しばらく屋根のメンテナンスは不要になり、結果として余計な出費を抑えることに繋がります。

耐震性が高くなる

基本的に、現状の屋根材の重量からは軽くなる、もしくは同じということなので、屋根が軽くなった分耐震性が高まります。軽いスレートや、金属屋根から重い瓦にするということは原則できません。(稀に、ご新築時に瓦屋根ではないにもかかわらず、耐震性が瓦適用している構造の場合は別)。
瓦は、圧倒的に重量があり、一般住宅の平均の重量で見ると、瓦6000kg、スレート2000kg、金属屋根600kgと大きな違いがあるからです。
このような違いから近年では、瓦が傷んでいるわけではないにも関わらず、地震対策として、軽い屋根材に取り替えたいという方々も増えてきています。

新しい屋根材の長期メーカー保証

最近の屋根材のメーカー保証は、25年のものが多いです。
屋根材メーカーの保証は、イコール穴あき保証という言い方をしているところが多く、葺き替えをすることによって、その安心感を得ることができます。

屋根葺き替え工事のデメリット

費用が高いところ

やはり、部分補修や、カバー工法(別ページに飛ぶ)に比べると費用はどうしても掛かってしまいます。あとどのくらいの年数を今の家で暮らすのかがポイントになります。
実は将来的な建て替えも検討しているというような方は、屋根工事業者に相談して、部分工事にしてもいいかもしれません。

工事期間が長くなる

部分補修はほとんどが1日、カバー工法も5日前後で済むところを葺き替え工事となると、1週間以上になる事がほとんどです。
カバー工法と葺き替え工事では約丸二日間長くなるとお考えください。工事の間は、屋根の方からかなり大きい工事音がします。
常に在宅していなければいけないというわけではありませんが、うるさい期間が長くなることはデメリットです。

屋根葺き替え工事の流れ(工程)

挨拶・足場の組み立て

作業時間:半日~1日
 
屋根工事は、高所作業になりますので、足場設置が必要になります。家の形が四角形ではなく複雑で合ったり、大きな家になればなるほど、時間が掛かりますが、基本的には1日で終わることがほとんどです。

既存屋根材の撤去

作業時間:1日
 
既存の屋根材撤去は、4人で現場に乗り込むこともあれば、その倍の8人で入ったりと現場によって人数はまちまちですが、職人さんの人数を調整し、1日で終わらせることがほとんどです。

下地の状況確認、修繕

作業時間:半日~1日
ルーフイングと野地板の状態を確認して、それぞれも劣化しているようでしたら、補強もしくは取り替えを行っていきます。

防水シートの設置

作業時間:3時間~5時間
野地板の上、もしくは今のルーフィングの上にそのまま新しいルーフィングを敷きビスで止めていきます。

新屋根材の設置

作業時間:1日~4日
 
新しい屋根材を軒部分から、順番に葺いていきます。ここで、物件によって大きくかかる時間が変わってきます。屋根の大きさはもちろんですが、屋根の形によって、金属屋根の場合、隅棟(屋根面の両端の部分)に形を合わせていく加工が必要になってくるからです。

棟工事の加工

作業時間:3時間~半日
 
屋根の頂上部分の工事です。長さを合わせて、雨仕舞のために調整していきます。
 

足場解体、掃除

作業時間: 半日~1日 
工事が全て終わり、最終のチェックと、掃除が終わったら、足場の解体となります。これも、設置と同じく基本的に1日で終わります。設置よりも解体の方が終わるのが早いですが、それでも半日くらいはかかります。

まとめ

屋根の葺き替え工事は費用も期間も長くなるので、失敗したくないですよね。
でも、どの業者が工事を丁寧に行ってくれるのか、相場はいくらほどなのかわかりにくのも事実です。
屋根工事パートナーズでは。初めて屋根工事をする方でも安心して工事を行えるように、知識、業者選びをサポートいます。
気になることありましたらまずは、下記のリンクからご連絡下さい。

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よくある質問

  • 費用はどのくらいのかかるのでしょうか?

    平均すると120~250万円です。ただ、あくまでも目安で、条件によって変わります

  • 部分補修ではダメなのでしょうか?

    破損している状態と、今後も長く住まわれるかなどによります。

  • 新しい屋根材はどれが人気ですか??

    ガルバリウム鋼板の金属屋根が人気です。耐久性もあり、圧倒的に軽いので、耐震性も高いです.

  • 工事は難しいのでしょうか?職人さんの腕で内容は変わりますか?

    難しいです。
    経験値の高い職人さんが行うかどうかで、雨仕舞の状態や美観、工期日数など、様々なところに影響してくる専門職の高い工事です。

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